ペットの食事と仕事 豆知識

犬や猫が病気になったとき、動物病院での治療とともに重要になるのが、「食事」です。
食事には単なる栄養補給を超え、治療を支える役割がありますが、具体的にどんな働きで支えることができるのか、イメージがぼんやりしている方も多いと思います。
今回は、病気に対する食事の3つの主な役割をご紹介。病院で手渡される療法食の理解にも役立ちます。
※実際に愛犬愛猫が病気になった場合は、自己判断で食事を決めず、病気のグレードと治療の進捗を把握している担当獣医師の指針に従ってください。
役割1)病気になった器官の負担を減らすことで、治療をサポートする

病気になると、動物の体内では、「代謝」や「消化」の仕組みが、健康な時とは異なる大きな影響をうけます。例えば、腎臓や肝臓、膵臓などの器官がダメージを受けているとき、通常の食事を与え続けると器官に大きな負荷がかかってしまいます。
そこで、食事中のタンパク質や脂質、リン、ナトリウムなどの栄養素を病態に合わせて適切に調整(制限・強化)することにより、臓器の「仕事量」を直接減らすことができます。
食事は、動物本来の回復力を引き出し、動物病院での治療効果を内側からサポートする基盤となるのです。
役割2)病気の進行を遅らせ、再発を防ぐ体内環境を作る

食事の役割は、一時的な症状の緩和だけにとどまりません。
例えば尿路結石症では、食事や水分調整によって尿量や尿のpH・ミネラルバランスを整えることで結晶化を防ぐ役割を持てます。
また、糖尿病では食事の調整により、食後の血糖値の急上昇を抑えて進行を防ぐなど、体内の環境そのものをコントロールする力を持っています。
病気と上手に付き合いながら、進行を穏やかにし、健やかな時間を長く保つための「長期的な守り」として、食事管理は不可欠な役割を担っています。
役割3)与え方の工夫で、QOL(生活の質)を支える
いくら病態に合った療法食であっても、対象の犬や猫が食べてくれなければ意味がありません。
病気に伴う悪心(吐き気)や食欲不振に対し、例えば1日の食事を数回に分ける「少量頻回」の給与や、におい・温度の調整、水分補給の工夫を行うことで、消化管への負担を減らしながら必要なエネルギーを届けることができます。
「美味しく食べて穏やかに過ごす」というQOLの維持は、犬や猫の生きる力を支えるとともに、ケアする飼い主様の心にも寄り添う大切な役割を持ちます。
いかがでしたか?
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