ペットの食事と仕事 豆知識

スクーリング「基礎栄養学」をチラ見せ!こんなことが学べます

2020年8月22日に開催した「ペットフーディスト養成講座 スクーリング」【基礎栄養学】の様子をお届けします。

 

ペットフーディスト養成講座の「スクーリング」って?

ペットフーディスト養成講座のスクーリングは、テキストで行う通常学習に“プラスの学び”を提供するもので、1年に2回開催しています。

2020年の夏開催(8-9月)は、テキストの中から以下のスクーリングカリキュラムをご用意しています。

  • 基礎栄養学、食事トラブル
  • 薬膳
  • ペットフード
  • 病気と食時管理

 

このスクーリングは、会場で参加する「リアルセミナー」ではなく、ネット上で閲覧する「オンラインセミナー」にしています。理由は、日本全国に受講生がいる通信講座だからです。各会場へ足を運ぶ必要がなく時間を効率的に使っていただけること、また自宅で参加できることで大切なパートナー(愛犬愛猫)に長時間の留守番をさせなくて済む、というお声も頂戴しております。

オンラインですが、講師への質疑応答やクイズなどもあり、臨場感のある学びの場にできるよう、試行錯誤しています。

 

 

「基礎栄養学」のスクーリングでは何が学べる? 

講義を担当いただいたのは、ペット栄養コンサルタントの奈良なぎさ先生です。

 

スクーリングでは水、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルといった講座のテキストではお馴染みの6大栄養素について、その特徴や体内での働きをお話いただきました。図やイラスト、表を使っての解説は、スッと頭に入り、とても理解しやすいものでした。

 

 

例えば、「飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の違い」「脂肪酸(短鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸)の分類と脂肪酸の名前」など、読むだけではなかなか頭に入らない知識も、スライドと解説を耳で聞くことで一気に理解力が高まります。

 

実際に受講された方からも、「文字で読み込むのと、説明を聞くのとでは理解度合いが異なる」「今までぼんやりしていた知識が理解できた」というお声をいただきました。

 

「水」の摂り方

例えば、生命を維持するために欠かせない水。

単にのどの渇きを癒すだけでなく、生命活動に必要な多様な働きがあるため、10%程度の脱水で死に至ることがあります。

脱水は熱中症の症状の1つでもあるので、気を付けている飼い主さんは多いと思いますが、「身体に含まれる水分量は年齢や体形によって異なる」ということはご存知でしょうか。

例えば、体内の水分は筋肉に多く蓄積されるため、筋肉量が減る高齢期の犬猫は、水を飲んでいても若い時と同じように蓄積できているわけではないということになります。また肥満の場合も筋肉量は少ないので、脱水しやすくなる傾向がある、ということです。

身近な「水」ひとつとっても、栄養学の奥深さと面白さがたくさん詰まった講義が展開されていきました。

 

オメガ3脂肪酸サプリメントの使い方

後半はn-3系脂肪酸(オメガ3脂肪酸)について学びました。

オメガ3脂肪酸を含むオイルとして代表的な「亜麻仁油」「魚油」「クリルオイル」の特徴や違いについて、栄養学の視点からとてもわかりやすく説明いただきました。

これらをサプリメントで与える場合、商品選びのポイントとして「アレルギーの有無」「精製方法」「酸化しにくい形状」を解説いただきました。こちらは具体的で、すぐに実践できる内容でした。

 

最後に

ペットフーディストとして活躍するためには、食事や栄養学について「学問としての知識を持つこと」と「飼い主さんの悩み解決に役立つよう知識を使うこと」の両方が必要です。

一つ一つの知識を紐解いていくと、細かいところに目が行きがちになりますが、全体を見る視点を忘れてはいけません。

先生は「栄養学の知識は、栄養管理や食事管理をバランスという観点から考えるために使うとよい」とお話しされていました。

 

 

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