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2020年07月11日(土)

豆知識

犬や猫に与える「野菜」、見落としがちな注意点とは

野菜いろいろ

 

ペットフードのトッピングや手作りごはんに「とにかく野菜を与えないと」というオーナー(飼い主)の方をよく見かけます。定番は、「ゆでたササミにキャベツの千切り」でしょうか^^


オーナーの方が野菜を使う理由として、これらの成分を与えたい場合が多いかと思います。

■ビタミン・ミネラル
■フィトケミカル
■食物繊維

 

いずれも、犬や猫の身体の調節に有益ですので、ぜひ活用したいところですが、ちょっと注意が必要な点があります。
野菜を与える際に見落としがちな注意点をご紹介します。

 

フィトケミカル(ファイトケミカル)

マイタケ

フィトケミカルは、植物に含まれる化学物質の総称で、ビタミン・ミネラルなどの栄養機能以外の生体調整機能を持つもの。
紫外線の害から身を守るために、植物自身が作りだした成分だと考えられており、「色素」「香り成分」「アク」などの正体です。


多くのフィトケミカルには共通して「抗酸化作用」があることが知られており、強い酸化力を持つ活性酸素(フリーラジカル)を無害化する働きがあります。


【注意点】
・ナス、トマトなどのナス科の野菜には、食用として毒性は抑えられているものの、サポニンやレクチンという毒性を持つ化合物が含まれています。他にも、アブラナ科やナス科の野菜には甲状腺に影響する物質が含まれていたり、ジャガイモの芽や緑の部分、ある種のキノコにも自然毒はあります。

それぞれは微量なので、与えても問題ありませんが、ずっと同じ食材だけを与えていると蓄積される可能性がゼロではありません。野菜の「科」が異なるものを組み合わせたり、時々意識して科を変えるようにしましょう。また、ナス科の野菜は、加熱して与えることをおすすめします。

 

・どれか1つの成分だけを与えるよりも、様々な成分を組み合わせたほうがより効果的です。

 

ビタミン、ミネラル

にんじん

【注意点】
犬や猫の場合は、ビタミンやミネラルは「主に野菜からとる」というよりは、「新鮮な肉や魚、肉の内臓から摂る」ことを意識したほうが、体質として適しています。これらに加えて、各種の野菜やハーブ、熟れた果物など組み合わせて取りましょう。

 

・「カルシウムだけ」「亜鉛だけ」といった特定の栄養素を与えるのではなく、様々なビタミンやミネラルを補給しましょう。
栄養素は単体で働くわけではなく、他の栄養素と一緒になって働いたり、逆にある栄養素が他の栄養素の吸収を阻害したりする関係があるためです。

 

食物繊維

ごぼう

食物繊維は、人も犬猫も消化酵素では消化できません。ですので、栄養素としては吸収されませんが、大腸に到達するとさまざまな生理作用をもたらします。水に溶けにくい「不溶性食物繊維」と溶けやすい「水溶性食物繊維」に分けられます。


◇不溶性食物繊維
主な食品:大豆、ゴボウ、きのこ、穀類など
主なはたらき:蠕動運動の刺激・排便促進・有害物質の吸着と排泄


◇水溶性食物繊維
主な食品:熟した果物、大麦、海藻類など
主なはたらき:腸内環境の適正化・満腹感・血糖値のコントロール・コレステロールの低下


◇その他のはたらき:発酵して腸内細菌のエネルギーになる

 


【注意点】
野菜に含まれるビタミンやミネラル、その他のフィトケミカルは微量のため、与えたからといってすぐ何か効果が表れることはありませんが、「食物繊維」は良くも悪くも最も体の生理作用に影響を与えます。人の場合、食物繊維は過剰症の心配が少ないため、その感覚のまま犬や猫にもたっぷり与えてしまい、その影響にも気づいていない飼い主の方が多くみられます。

たとえば、不溶性食物繊維を多く含む野菜を犬や猫に大量に与えると、下痢を生じて、 せっかくの食事中の栄養素も排泄されてしまいます。

 

使用目的を考えた野菜選び、食物繊維の種類やその性質を理解したうえで与えることが、犬や猫の健康管理に役立ちます。

手作りごはんの場合は、食物繊維源となる食材の量は、お肉よりも見た目で少ないボリュームからスタートし、うんちの量や形状、水分を見て、量を調整していきましょう。

 


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