修了生の声
愛犬の病気がプロとしての大きな転機に。寄り添い力がさらにアップ
筒井ちか子さま【4期生】
現在の仕事
「ワン食整活 アドバイザー 葉奈」としてペットの食事セミナーの講師をしています。お悩みのご相談を受けたり、体質チェックに基づく食事のご提案、イベントで手作りごはんとおやつの販売、ペットマッサージなども行っています。
最初に迎えた先代の愛犬は食が細く、食べてくれなかったことが、ペットの仕事を始めるきっかけでした。当時は別の仕事をしており、「こんなに食べないものなのか」とは思いましたが、そこまで気にはしていなかったんです。
ところが、2頭目を迎えたとき、今度は食いしん坊で何でも食べるものの、毎月病院のお世話になるほどお腹が弱かったんです。薬をもらって一時的に改善はするものの、同じ症状を繰り返すため、なぜなんだろうと悩み始めました。
ちょうどその頃、ペットフードに詳しい方に知り合い、初めてフードに添加物が含まれているものがあることや、身体への影響の懸念などを知って、食事の知識を持ちたいなと感じ始めたんです。まずは、愛犬たちのために、手作り食をトッピング程度からはじめました。すると、なんと2頭目の愛犬がお腹を壊さなくなったんです。ごはんって大事なんだ、と気づいた瞬間でしたね。
東洋医学の面白さを知って学び進める
ほどなくしてホリスティックケア・カウンセラー養成講座を知って勉強し、ペット関連の仕事を始めることを決意しました。その後、より食事に特化した知識を得るために、東洋医学の食事療法の講座で学び始めました。東洋医学との出会いによって、2頭目の子がおなかを壊す原因や食事によるケアの方法がわかったことは大きな収穫でした。
東洋医学の面白さを知って、次は人の薬膳を学び、自分でペット薬膳の講座を作って講義を行ったり、ペット関連のイベントに出展したりと、少しずつ活動を進めていきました。
栄養学の知識を得るため、ペットフーディストを受講
そんな中、ペットフーディスト養成講座が開講されたことを知り、受講を決めました。
飼い主の方からよく質問される「●●は何グラムあげたらいいの?」「カロリーってどう考えたらいいの?」といった質問に答えられる知識が必要だと感じたためです。東洋医学は個体を見て判断するという手法なのですが、そこに栄養学などの知識が加われば、より幅広いアドバイスができると考えたんです。
ペットフーディストの勉強は、これまでに学んだ食事の知識がベースにあるので、特に栄養学を重点的に学ぶつもりで取り組み、無事資格を取得。
その結果、マルシェでのフード・おやつ販売、そこで出会ったお客様への手作り食レッスン開催などの売り上げは徐々に上がり、リピートしていただけるようにまでなりました。
愛犬の病気がプロとしての大きな転機に
ペットフーディストとして仕事を順調に続けていた頃、健康トラブルが全くなかった先代の愛犬が13歳になり突然肺水腫を起こし、それをきっかけに次々と病気に見舞われるようになってしまいました。
ケアは知識をもってやってきたつもりだったのになぜ、と一時はショックを受けましたが、これには意味があるはずだと、改めてペットフーディストの教科書を片手に病気の愛犬と向き合うことに。そこで気づいたのは、「愛犬の病気と闘う飼い主様の気持ちってこうなんだ」ということでした。
例えば、同じ食べない悩みでも、愛犬が元気な時と病気の時のそれは全く違うということ。わが子は心臓病がもとで、ずっと続けてきた手作りごはんを食べなくなってしまったのですが「今日は食べた/食べなかった」ということにこんなにも一喜一憂するものかと、自分でも驚いたんです。これまで病気の食事のご相談には教科書にそってお答えしてきたものの、本当の意味で寄り添えていなかったのでは、と思いました。
自分以外のペットの食事のプロにアドバイスを求めることもしましたが、改めて相談できるサービスがあるというのはありがたいことなんだなと実感できました。そこでお勧めされた市販フードを与えてみたところ、愛犬がうまく食べてくれたことで、「自分が頑張って手作りしたから食べてくれるはずだ」という期待や思い込みが自分を悩ませていたことにも気づいたりと、良い変化がありました。
愛犬を通して犬の本能にも気づけました。病気の愛犬が口にしてくれた食材の効能を調べてみると、薬膳的に今の症状にあっているものだったということが度々あったんです。もしかしたら犬は自分が食べるべきものをわかっているのでは、と思わずにはいられなかった出来事です。
こんな様々な気づきがあった愛犬の闘病生活は、飼い主・仕事の両面から自分を大きく成長させてくれました。改めて、わが子だけでなく、飼い主様とそのパートナーの役に立ちたいという気持ちも大きくなりました。
今後の展望
おかげさまで現在、マルシェでのフード・おやつ販売が好調で、またドッグカフェでの定期的なイベントはリピーターさんで埋まっている状態。なかなか手を広げるのは難しいですが、参加者の皆さんの知識レベルが上がっていくので、講義内容もどんどんバージョンアップしていく必要があり、引き続き勉強の日々です。
また、いろんな飼い主様とお話していると、「もっと早くから食事に気を付けていればよかった」「もっと早く相談に来ればよかった」というお声をいただきます。愛犬のことを一番近くで見ている飼い主さまが、未病などの小さなサインを見逃さないように、これからも私が伝えられることをしっかり伝えていきたいと思っています。